著 : 栗本 薫
「日本におけるハイファンタジー」の金字塔は何か。
これは世界における最先方かつ頂点(と私が勝手に思っている)指輪物語以上に意見が分かれる部分だと思います。今ではアニメ化作品も含め、『小説家になろう』を始めとする投稿サイトの台頭による作品の”氾濫”によって、各作品のファンの方もおられますし、「コレだ!」と挙げる作品があまりにも膨大となりました。
故に、”まずは日本におけるハイファンタジー作品で『原点』として挙げる作品は何か”という一点に絞って作品を挙げる事としました。それが、1979年に第1巻が刊行された『グイン・サーガ』です。第1巻のタイトルは『豹頭の仮面』でした。日本における”ファンタジー”というジャンルの地位を押し上げた作品としても、ファンタジーを語るうえで避けて通ってはならない作品と断言しても良いでしょう。
アーティファクトの誤作動で敵国の真っただ中に放り出された亡国の王子/王女と、記憶喪失に陥った謎の戦士が出会う。未だにこれ以上の”惹き”を持ったプロローグがあるだろうか、いやない(反語)。
という冗談はさておき、群像劇としてもファンタジーとしても確固たる地位を確立している本作ですが、難点なのは『未完のまま作者が亡くなってしまった』事と、会話が現在の諸作品と比較してもなお『長い』事です。
Web媒体での地の文や会話文に慣れた方からすれば、改行も無いまま続くセリフを見るのは非常に難易度が高い可能性はあります。

No responses yet